青汁とクロレラの違い

近年デトックス効果が高いことから女性を中心に有名になりだしたクロレラですが、青汁と同じく緑色をしている飲料であることから野菜と思われている方がいらっしゃいます。栄養価の高さは共通してずば抜けているので毎日の栄養バランスを気にしている方にとってはどちらも習慣にしたい健康食品です。しかし、青汁とクロレラには大きな違いや特徴がありますので、それを理解していないと様々な問題が出てきます。この記事では特徴を中心に注意点を説明していきます。

青汁とクロレラって何が違うの?

青汁とクロレラは色だけを見れば同じ緑色で野菜のようですが、クロレラは野菜ではなく緑藻類に属する淡水生のプランクトンで、遥か昔から存在しています。ほかの植物よりも何十倍もの強い光合成能力を持っていたり、条件によっては1日に4倍にもなれる増殖能力を持っていたりする、非常に高い生命力を持った生命体です。
野菜と水中にすむ浮遊生物という根本的な違いはありますが、サプリメントとして飲むと豊富な栄養成分であったり、便秘の改善に役立ったり、デトックス効果が期待できたり、似たような側面が多数ありますので説明していきます。

青汁の特徴

青汁は緑葉野菜を絞って作られたエキスです。野菜の絞り汁ですので、熱によって野菜の成分が損なわれることなくそのままの栄養素を摂取できます。例えば、ビタミンやミネラル、食物繊維といった様々な栄養素を同時に補給できます。
飲み方は青汁をフリーズドライで粉末状に加工したものを水で溶かして飲んだり、顆粒、ジェル状にしたものなどを直接飲んだりと種類は様々あります。
青汁は効率的に豊富な栄養を摂取する目的で開発されましたので、野菜不足の解消を目的に飲みだされた方がいらっしゃるかと思います。しかし、その効果は野菜不足の解消にとどまらず、便秘解消や免疫力の向上などの健康面やアンチエイジング効果や抗酸化作用による美容面、デトックス効果や新陳代謝の向上によるダイエット面など様々です。また、青汁にはケール・大麦若葉・明日葉など様々な原料があり、それぞれに効果や含まれている栄養素も少しずつ違いますので、目的によって種類(原材料)を変えることができます。目的別の青汁の選び方はこちらをご覧ください。

クロレラの特徴

クロレラは生物ですので野菜とは栄養素が根本的に違います。クロレラにはたんぱく質や炭水化物、脂質が含まれているのが特徴で、青汁には含まれていない栄養素が摂取できます。
しかし特筆したい特徴は、クロレラを緑色に見せる原因であるクロロフィルという成分が豊富に含まれていることです。この成分が体内から毒素や老廃物を体外へ追い出すデトックス効果を発揮します。青汁にも食物繊維によるデトックス効果はありますが、クロレラの場合は食物繊維よりも小さいので腸の隅々にまで達して体内の不要物を身体の外へ出してくれます。その結果、腸内では悪玉菌が減少して善玉菌が増殖し、腸内環境の改善に役立ちます。腸内の環境が整えば栄養補給もスムーズに進み、免疫力の向上や肌荒れなど肌トラブルの予防にもつながります。コレステロール値の減少効果があるので、動脈硬化のリスクを下げることもできます。
摂取の仕方としては青汁と同じく、粉末のものや顆粒、粒など種類が豊富にありますので、お好みの方法で飲むことができます。

クロレラを飲む際には注意しないといけない点があります。クロレラは飲みすぎると下痢になったり、吐き気を催したり、光敏感症になったりする副作用があります。クロレラのパッケージには1日の適量が書かれていますので、その量をしっかり守って飲むようにしてください。
特に注意が必要なのが、食品アレルギーを持っている方とワーファリンという薬を飲んでいる方です。クロレラは高たんぱく質で構成されているので、たんぱく質アレルギーのある方は飲むのを控えるようにしてください。また、クロレラはビタミンKを豊富に含んでいるので、ワーファリンという抗血液凝固剤の効果を弱める恐れがあります。ワーファリンを服用されている方がクロレラを飲む場合は主治医に相談の上で判断するようにしてください。

共通した注意点

青汁とクロレラは高い栄養価、健康面と美容面の優れた効果が期待できる健康食品です。しかし、服用時には1日の目安がありますので、しっかりとパッケージにある用量を守って飲むようにしてください。クロレラの特徴では説明しましたが、青汁にも過剰摂取による下痢や便秘、食欲が落ちるなどの症状があります。用量を守って飲む場合は問題ありませんが、効果を早く出したいと多量に飲むと逆効果となります。また、青汁とクロレラは薬ではなく健康食品ですので、個人差はありますが1ヶ月程度は飲み続けなければ期待する効果が現れないのが一般的です。気長に飲み続ける習慣をつけるようにしましょう。