脳梗塞に青汁は良い?それとも悪い?

日本人の三大疾病は「ガン・心筋梗塞・脳卒中」です。国民病ともいわれる病気で常に上位を占めています。また、それ以外でも糖尿病や高血圧・動脈硬化を引き起こす生活習慣病など、近年高齢化に伴ってこれらの病気を気にする方が増えています。そのような病気に有効な健康食品が青汁です。青汁は健康はもちろん美容にも効果が指摘されていて、若い世代でも愛飲者が増えています。一方で、脳梗塞や心筋梗塞などを発症している方は青汁を飲まない方が良いとも聞きます。果たしてどうなのでしょうか?この記事で詳しく説明していきます。

青汁は脳梗塞の予防に効果的

心筋梗塞や脳梗塞をまとめて塞栓症といいます。血管内で血液が固まって血流を遮ったり、破裂して出血させたりする病気です。この病気の原因はいくつもありますが、血液がドロドロで血流が悪いと起こりやすい病気です。動脈硬化を放っていたり脂っこいものばかりの食事を続けていたりすると、さらに血液が悪くなって血管にもダメージを残すようになります。青汁は血液を浄化する作用があるので動脈硬化に有効で、塞栓症にも効果があります。

腸内環境の改善が血栓の原因を除去

塞栓症の原因の1つはコレステロールや中性脂肪、老廃物が過剰に溜まることによって引き起こされます。これらが血液に溶けて流れると血液はドロドロの状態になって、脂質が血管内で蓄積してコブを作り血流を悪くします。血管が狭くなって血流の悪くなった部分には血の塊ができやすくなるので、そこに血栓が作られると詰まって血管が破裂するリスクを高めてしまいます。しかし、青汁を飲むことでコレステロールなどの不要物を排泄できるので、血栓ができるリスクを下げることができます。

コレステロールなどを吸収する場所は腸です。腸はさまざまな栄養素を吸収し、身体は血液を使って全身に栄養を送り届けますが、同時に腸内に留まっている老廃物も血液に溶け出ています。従って腸内のコレステロールや老廃物を排出してキレイにできれば、血液も浄化することができます。
青汁にはデトックス効果を持つ食物繊維が豊富に含まれていて、腸内の浄化をします。例えば、老廃物を吸着して排出したり、蠕動運動を活発化させて排便を促したり、善玉菌を増やしたりして老廃物を体外へ出してくれます。排便のリズムを作って便秘をなくすことは、老廃物が腸内で溜まりにくい環境といえますので、ドロドロの原因がなくなって血液はサラサラに変わります。

ちなみに、食物繊維はコレステロールを吸着するだけでなく、コレステロールや糖を身体に吸収されるのを抑制する作用もあるので血液がドロドロの方は積極的に摂取することをおススメします。

抗酸化作用の成分が血栓を予防

体内にはウイルスや細菌などの異物が入ってくると攻撃して守ってくれるシステムがあります。そのうちの1つが活性酸素です。活性酸素は本来身体に備わった防御態勢ですが、体内で過剰に増えると細胞や遺伝子を攻撃してガンの原因となりますし、脂質を酸化させると過酸化脂質を発生させます。血管内でこれが作られると動脈硬化となり、血流が悪くなって血栓ができる原因となります。活性酸素はストレスをはじめ、紫外線、大気汚染、たばこ、お酒など現代社会では増えすぎてしまいがちです。そこで増えすぎた活性酸素を減らす習慣に青汁を取り入れることが有効です。
活性酸素を減らすにはビタミンCやビタミンEなどの抗酸化作用のある食べ物を食べることが有効です。しかし、食事のメニューを考えるのが面倒で続かない方がいらっしゃいますが、青汁なら毎日お茶代わりに飲めて簡単に続けられるのでおススメです。

青汁は抗酸化作用を持つ栄養素が豊富に含まれています。例えば、ビタミンAやビタミンC、ビタミンE、クロロフィル、SOD酵素さらにはポリフェノールなど多種多様な抗酸化作用成分を一度にまとめて摂取することができます。また、ビタミンに関してはレモンを食べてビタミンCだけを多量に単体で摂取するよりも、複数同時に摂取する方が効果的に作用します。青汁で抗酸化作用を摂取するのは、摂取効率の面だけでなく作用効果の面でも優れています。

ビタミンのストレス緩和効果も有効

ストレスは免疫を落としたり肌トラブルを起こしたりさまざまな不調を招きますが、脳梗塞の原因にもなります。
ストレスは自律神経を乱すので高血圧を引き起こし、余計な圧が加わった血管は柔軟性を失って硬くなります。 動脈硬化が進行すると血管にコブができ、それがひどくなれば血栓となって血管を塞ぎます。その場所が心臓の近くなら心筋梗塞ですし、脳なら脳梗塞です。

青汁は抗ストレスホルモンの分泌に必要なビタミンCを豊富に含んでいるので、ストレス対策に効果的です。また、メラトニンという体内時計を整える成分も摂取できます。朝は交感神経が、夜は副交感神経が正確に働くことで自律神経が整ってリラックスすべき時にリラックスできるので、ストレス緩和になります。さらに、深い睡眠がしやすくなるので、朝スッキリと目覚めることもストレス緩和効果になるといえます。

脳梗塞を発症している方は青汁に注意が必要

服用している薬を今すぐチェック

青汁は脳梗塞の予防に効果的と説明しましたが、すでに脳梗塞を発症した経験があってワーファリンという薬を処方されている方は青汁を飲むのをすぐに控えてください。ワーファリンという薬は塞栓症や血栓症の予防のために飲む薬で、固まりやすい血液をサラサラにする効果があります。血流を良くすることで血栓が作られにくくしています。しかし、青汁に含まれているビタミンKは血液凝固作用があるのでワーファリンの持つ血液凝固防止作用とは逆の効果があり、薬の効き目を弱めてしまいます。重篤な症状になる脳梗塞や心筋梗塞を起こさないためにも青汁を飲むのを止めてください。
また、脳梗塞を発症した方の中にはバイアスピリンという抗血小板薬を服用している方もいらっしゃるかと思います。こちらの薬はワーファリンのように効果を消し合うことはありませんが、ビタミンKの影響を身体は受けますので主治医に相談の上青汁を飲んでください。

どうしても青汁を飲みたいなら主治医に相談

ワーファリンを服用している方は青汁を飲むのを一旦控えなければなりません。自分の判断だけで飲み続けるのは危険を伴います。しかし、青汁は健康や美容などさまざまな効果が期待できる健康食品で飲みたいという方もいらっしゃいます。どうしても青汁を飲みたいという方は青汁の中にはビタミンKを含まないものがありますので、主治医に相談してから飲むようにしてください。

結局、青汁は脳梗塞にいいの?

結論からいうと、青汁は脳梗塞の予防に効果的です。脳梗塞を引き起こすリスクを高める症状には高血圧や糖尿病、動脈硬化などがありますが、青汁はこのどれに対しても改善する効果があります。血液の流れを悪くする老廃物を排出して身体を浄化するデトックス効果、コレステロールや糖の吸収を抑えて不要物を身体に溜まりにくくする作用、身体の酸化を防ぐ抗酸化作用、そしてストレスに強い身体にする作用など、青汁を飲むことで1度にさまざまな効果を享受することができます。脳梗塞が心配な方は是非飲んでいただきたい健康食品です。
一方、すでに脳梗塞になったことがあって薬を服用している方は注意が必要で、自分の判断だけで青汁を飲むことはしないようにしてください。一旦中止をして、必ず主治医と相談してから判断してください。判断を誤ると最悪の場合、薬が効かなくて脳梗塞を再発してしまいます。